BASTEK (ORICO) USB3.0 HUB SH4C2を購入したよ [その2]
その1はこちらから。
そんなわけで早速分解してみました。(写真がテカっている)
メインのHUBチップはVL813のようです。VIA正解でしたね。
ちょっと不思議な構成ですが、こんな感じの接続っぽいです。
※青線がUSB3.0、赤線がUSB2.0
CypressのHX3ではShared Linkという独自の方式で、
USB3.0とUSB2.0の線を独立に扱って、4ポートのUSB2.0/3.0HUBチップで、
8ポート(4xUSB2.0 + 4xUSB3.0)HUBを構成できるという仕組みがあるようですが、
この構成はそれに近い感じがしますね。
USB2.0と3.0が規格仕様上、互いに完全に独立できるからこそなせる技ですね。
さて、いくつか分かったことを書いておきます。
・赤いUSBポートは、接続上はUSB2.0として認識されそうですが、
回路構成上、USB2.0ポートとしては認識されない。充電専用のようです。
基板上の部品(U14,U15あたり)を外せば認識されそうな気はします。
R41~R45はAndroid/iPhone充電専用にするための抵抗が実装できそうですね。
・赤いポートでNexus5を充電したところ、急速充電されました。
しかし、670mA程度しか流れなかったのが気になります。
単にNexus5のバッテリーがへたってきてるだけかも知れませんが。
・Nexus5にOTG変換ケーブルをつけてドッキングステーションとして使ったところ、
HUB認識され、マウス、キーボード、USBカメラを同時に認識できましたが、
Nexus5の充電は行われませんでした(重要)。
充電しながら使えると思っていたのでちょっとショックです。
まあそれでも、基本的にデバイスの電源はHUB側から供給されるので、
スマホ側からの消費電流はそれほど多くはありません。
充電しながらHUBになれるデバイスはまた別のものを試してみたいと思います。
・電源は12V3Aをアダプターで入れて、5V(5Aくらい?)を作っているようでした。
これアダプターだけで1500円くらいはしそうなものなので、HUB全体として
3,599円という価格はかなり驚異的だなと思います。ワンチップじゃないですし。
5VはFR9855という降圧DC/DCコンバータのようです。
このサイズでFET内蔵で最大5.5A出力可能っていうなかなかパワフルな奴。
こういうのがDigiKeyとかで買えたらいいんだけどなあ。(見つからず)
いろいろと期待していたほどではなかったものの、
とはいえ、実用上は十分なスペックでありました。
これらは自分の設計にも参考にして積極的に応用していきたいところです。
やはり「ぼくの考えた最強のUSB3.0 HUB」は早く作らねば。
今日はここまで。